なんで私は勉強なんかやらなくちゃいけないんだ
学校の勉強が将来、何の役に立つのだろう
受験生なら、だれもが一度は悩んだ経験があるのではないでしょうか。
ぶっちゃけ、勉強なんか嫌いだし、やらずに済むならやりたくない
というのが、本音かと思います。
しかし、いくらあなた自身が「勉強したくない」と言っても、親や学校はなかなか許してくれないでしょう。
将来、役に立つから!
いい大学いい会社に入れるため!
そのような”建前”を使って、私たちに無理やり勉強させようとしてきます。
実際、あなたが今、イヤイヤ勉強している理由も
親や先生に言われたから
みんなやっているから
と、たいして勉強する意味も必要性も理解せず、”何となく”机に向かっていることでしょう。
そこで、今日は「なぜ私たちは勉強をしているのか」、
すなわち、「学校の勉強に何の意味があるのか」ということをお話ししようと思います。
是非、「勉強の意味」と「するべき理由」をしっかりと理解し、今後の受験生活に役立てていただければなと思います。
「学べば学ぶほど、自分が何も知らなかったことに気づく、気づけば気づくほどまた学びたくなる。」
‐アルベルト・アインシュタイン‐
受験勉強をする意味とは
結論から言うと、
学校の勉強には(少なからず)やる意味があると、わたしは思います。
もちろん、将来医学部に入って医者になりたい!法学部に入って弁護士になりたい!というのであれば、
受験勉強をすることが”直接的に”将来の夢や目標に繋がっているため、受験勉強をがんばる意味も必要性も十分にあると思います。
ただ、そうでなく、たとえ普通に進学するため(特にやりたいこともないし)という人であっても、勉強する意味は確かにあるのではないでしょうか。
わたしが考える「何のために勉強するのか?」に対する答えは、
具体的には以下の2つです。
- 社会に出るまでの”訓練”になるから
- 将来の選択肢を広げるため
では、一つ一つ見ていきましょう。
社会に出るまでの”訓練”になるから
わたしが「学校の勉強は決してムダではない」と思う、最大の理由がコレです。
いいですか、あなたが今やっている学校での勉強というのは、
将来、社会に出たときのための「訓練」なのです。
勉強なんて基本的に誰もが嫌いです。
(少なくとも、学校で強制的に学ばされること自体が好き!という生徒はごくまれだと思います)
だからこそ、「受験勉強に一生懸命取り組めるかどうか」が、あなたの今後の人生において重要な役割を持ってくるのです。
例えば、社会に出たらあなたがやりたいことばかりができるとは限りませんし、
学校の勉強と違って、「答え」が明確に存在しない「問題」に取り組むこともあるのです。
考えてみてください。
学生時代、イヤなことからすぐに逃げ出してきた人と、好きではないことにも必死で取り組み、自分の目標を達成しようと努力できる人、
あなたが社長だったら、どちらの人物を「雇いたい」と思いますか?
(いい大学に入った人間は、”ある程度”こう言った努力ができると思われているからこそ、多くの会社が欲しがり、良い会社で働けるのです)
”やれば誰でも(少なくともある一定のレベルまでは)できる”学校の勉強さえ、まともに取り組めない人間が、
絶えまなく状況が変化する社会に出てから、明確な答えがない課題に試行錯誤を繰り返し正解を見つけ出すことができるでしょうか?
「努力して結果が出ると、自信になる。
努力せず結果が出ると、おごりになる。
努力せず結果も出ないと、後悔が残る。
努力して結果が出ないとしても、経験が残る。」
という言葉があるように、受験生は次の4パターンに分けられます。
- 勉強して、合格する
- 勉強せずに、合格する
- 勉強せずに、落ちる
- 勉強して、落ちる
”1”が理想で”4”は論外です。
”2”と”3”を比べると、一見”2”の方が、楽して結果が得られてイイと思うかもしれませんが、将来、より成長するのは”3”の方なのです。
がんばった結果、失敗したとしても、あなたには”一生懸命やった”という事実が残ります。
それは、あなたが社会に出たとき、「目標に向かって努力できる人間である」という証であり、
自分を律し、自分を成長させようと”行動できる”人材であると言えるのです。
ぶっちゃけて言えば、受験なんて”あなたの長い人生においてたいした意味”を持ちません。
学歴があってもニートやフリーターになっている人もいれば、逆に中卒で大成功を収めている人も少なくありません。
加えて言えば、正直、学校の勉強なんて社会に出たら役に立ちません。
職種にもよるので何とも言えませんが、学校で学んだ数学や英語が、直接的に社会で必ず役に立つかと言われれば、疑問が残ります。
(さすがに、大人になってかけ算ができない、アルファベットが言えないとかだとマズいですがw)
そもそも社会に出るころには、学校で学んだ知識の多くを完璧に覚えている人はいないので、必要になればまた学びなおせばいいだけの話です。
つまり、受験勉強を一生懸命頑張ろうがサボろうが、直接的に将来役に立つとは、言い難いかもしれません。
しかし、「勉強で学んだこと」自体に価値がなくとも、
「勉強にどう取り組んだか」は非常に大切です。
目標をつくり、計画を立て、その計画に沿って真剣に取り組む、
これらのことは、どんな分野にしても重要になってくるからです。
(勉強がだるいからやらない、という人は社会に出てもそういう癖が残り、優れた結果は残せないでしょう)
そんなに心配しないでください。
たとえ、受験に落ちたとしても人生なんとかなります。
あなたの考える通り、
学校の勉強なんて”たいした意味はない”のですから。
少なくとも、受験の合否であなたの人生が決まってしまうなんてことは、決してありえません。
重要なのは、そんなことではないのです。
学校で学ぶ「内容」よりも
それに対する「姿勢」や「態度」の方が100倍大切なのです。
あなたは”今”、社会に出てから必要不可欠となる「スキルや心構え」を鍛える
絶好の訓練チャンスだということを、どうか忘れないでください。
そして、想像してみてください。
もし、あなたが若くして、自分を律し、自分を高めることをやめない習慣を身につけることができたならば、
あなたの将来が、どれだけ素晴らしいものになるか、もう少し真剣に考えてみることをオススメします。
「学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。
けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。
これだ。これが貴いのだ。勉強しなければいかん。」
‐太宰治‐
将来の選択肢を広げるため
受験勉強にまじめに取り組むべき理由、
「なぜ私たちは楽しくもない勉強をしなければならないのか」という問いに対するもう一つの答えは、
「将来の選択肢を広げるため」です。
なんだかんだ言って、学歴の高い人が多くの選択肢を持っているのは、まぎれもない事実です。
(最近は、反学歴社会派の考えも浸透してきてるとはいえ、まだまだ学歴主義は社会の至る所にはびこっています)
大卒以上でなければ、就けない職業があったり、
学歴フィルターによって一定レベルの大学以外は、就職面接すら受けさせてもらえないという会社は多々あるのです。
(東大を出ている人は、腐るほど働き口があるのに対し、中卒で働こうと思ったら”ごく限られた”職にしかつけませんよね?)
まだあなたは、やりたいことがないかもしれません。
ですが、もし将来「やりたいことができた!」、「就きたい職や会社が見つかった!」という時に、
「今」勉強を疎かにしたばかりに、挑戦することさえできなかった
というのは、あまりにもったいないことです。
(確かに、大人になってから勉強しなおす、大学に入りなおすという選択もありますし、そういう人もたくさんいます。
しかし、やりたいことが見つかった瞬間に、挑戦できる方が絶対に好ましいと思います。
自分の人生はまだまだ長いと考えることは、あまりに愚かな考えなのですから)
それだけならまだしも、
あなたが今、勉強を疎かにすることで「将来の仕事」以上に大事なものを失ってしまう可能性すらあります。
勉強をサボり、まともな職に就けなければ、愛する人(妻や子供など)を満足に養えなかったり、
ここまで育ててくれた両親に、恩返しすることも叶わないかもしれません。
または、自分の大好きな趣味に没頭したり、好きなときに海外旅行を楽しんだりする「自由」を得られない場合もあるでしょう。
(何をするにしても「お金」はかかるのです)
わたしは、決して「勉強して良い大学、いい会社に入る」ことが正しいと、言っているわけではありません。
しかし、あなたが勉強から逃げ出すことで、そういう未来を捨てることにもなりかねないということは、理解して欲しいと思います。
勉強していい会社に入らなくても、幸せになれるし、お金を稼ぐ方法は他にもたくさんあります。
ただ、「やれば誰でもできるようになる勉強」をがんばる”だけ”で、将来の選択肢が大幅に広がるのですから、
これほど”コスパ”のいい方法も他にないでしょう。
(だからこそ、あなたの親は必死になって、あなたに勉強させようとするのです)
「学歴」は人生において最も大事なものではないかもしれませんが、あって困るものでもありません。
(勉強しなかったために、後悔することはあっても、勉強して損することは何もありません)
「勉強する意味なんてないでしょww」といって、目の前の現実から逃げるくらいなら、
「まあ、他にすることないし勉強でもするか」くらいの感覚で取り組んでみてはいかがでしょうか。
(どうせ結果が出なくても、ほとんどの人の人生ではほとんど必要とされない「二次関数」や「微分」ができない程度のことですから)
「いまから二十年後、あなたはしたことより、しなかったことにもっと失望しているでしょう。」
とあるアメリカの作家の言葉です。
今、あなたが楽な方に逃げたばかりに、
将来、あなたが”本当にやりたいこと”、”本気で進みたい道”を見つけたけど、
あきらめざるを得なかったという事態だけは何としても避けたいものです。
そして、よく聞いてください。
もう一つ、重要な事実は
学校の勉強(少なくとも、高校レベルまで)は、
やればどんな生徒でも100%できるようになる。
ということです。
(そもそも、100点取らなければ受からない受験など存在しません)
高校受験も大学受験も
”全国の同い年の子たちが理解できるレベル”のことしか問われないのです。
今、あなたが机に向かってワーク一冊、問題1問解くだけで、
あなたの将来の可能性はグンと広がり、あなたの人生は大きく変わるかもしれません。
それでもまだ、勉強なんてやる意味ないと、お思いですか?
受験勉強をする意味まとめ
わたしが、「受験勉強をやる意味、がんばるべき理由」は、まとまると、
- 社会に出るまでの”訓練”になるから
- 将来の選択肢を広げるため
このようになります。
受験の結果それ自体が重要というよりも、
受験に対しての姿勢や努力の過程が、ほんとうに重要で、
「目標に向かって努力できる人間」になることができれば、社会に出てから、必ず優秀な人材になれます。
そして、やはり将来、あなたが望むべき道へ進むためにも、受験勉強には真剣に取り組むことをオススメします。
(実際、多くの大人が、もっと勉強しておけばと後悔して生きているのですから)
どうか、逃げないでください
結局、「勉強なんてやる意味がない」という発言は、イヤなことや苦しいことから逃げるための口実でしかありません。
(本当に意味がないと思っているのなら、
自分の力だけで生きていける(生計を立てていける)ように努力したり、
今の教育制度そのものを変えようと、行動したりしているはずですから)
「過去はもはや関係なく、未来はまだ来ぬ。」
有名な哲学者、セネカの言葉です。
今まで成績が悪かったり、模試などでなかなか思うような結果が出なかったり、するかもしれませんが、過去にとらわれないでください。
(過去は、今さらどうしようもないからです)
「落ちたらどうしよう」、「私なんかが受かるかなあ」と不安に思うのも分かりますが、未来のことについて考えても意味はありません。
(未来は、誰にも分からないのです)
あなたが向き合うべきは、いつだって「今」だけだということを胸に刻み、
今すべきこと(あなたの場合、それが何であるかは言うまでもないですね?)に集中してください。
あなたが、来年の春、心から笑い喜んでいることを、わたしは願っております。
受験がんばれ!!!
「夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。」
‐高橋歩‐