スマホの次は何が来る?「未来に先回りする思考法(佐藤航陽)」が画期的すぎた

本・書籍

 

 

本書「未来に先回りする思考法(著:佐藤航陽)」の冒頭は、以下のような言葉で始まります。

 

実際に空を飛ぶ機械が、数学者と機械工の協力と不断の努力によって発明されるまでには、百万年から一千万年かかるだろう。

1903年、ニューヨークタイムズ(ライト兄弟の世界初飛行の数週間前に掲載)

 

今から100年以上も前、ライト兄弟が歴史的偉業を達成するほんの数週間前に教養ある「ニューヨークタイムズ」の記者であろうものが、このような記事を書いたのです。

当時の人々は、このことを笑いましたが、これと全く同じことは日本でも何度も繰り返されています。

 

例えば、本書にはこう書かれています。

 

数年前、現在日本で2000万を超えるユーザー数を誇るFacebookに対して、「日本人には実名で登録するSNSははやらない」と言っていた人は、少なくありませんでした。

今では多くの人が使っているiPhoneにしても、発売当初は「おサイフケータイが使えない」「赤外線がないなんてありえない」などの理由から、はやらないという意見が多数派だったことを私たちは都合よく忘れています。

「未来に先回りする思考法」より

 

なぜ99・9%の人は未来を見誤るのか…?

 

そして、多くの人が目の前の現状だけに目を奪われ、多くのチャンスを失う一方、

スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグ(Facebook創業者)など驚くほどの先見性を発揮して世界を変えた人物もいるのはなぜか?

 

彼らの違いは一体なんなのか?

 

本書はその答えを「思考法」に見出します。

 

未来に先回りすることができる0・1%の人たちを調べていくと、99・9%の人たちとはまったく違った思考法を用いて、未来を見通していることがわかりました。

両者を分けているのは、パターンを認識する能力です。彼らは総じてテクノロジーに理解が深く、経済、人の感情などの複数の要素を把握し、社会が変化するパターンを見抜くことに長けていました。

「未来に先回りする思考法」より

 

「未来に先回りうる思考法」とは、言ってしまえば過去の事例からパターンを認識し、本質的な原理原則に立ち返って考えることであり、本書がお伝えするのは「未来はこうなるよ」という単なる未来像ではなく、自ら未来を導き出すための「思考法」そのものです。

 

「何十年後にこうなる」という未来予測の結論のみを知ったところで、そこに至るまでのプロセスがわからなければ、一切応用が利きません。

しかし、もしも社会が進化するパターンを見抜いていれば、状況が変わっても未来を見通すことが可能になります。そのための汎用的な思考体系をお伝えするのが本書のテーマです。

「未来に先回りする思考法」より

 

例えば、どれだけ過去を分析したところで、今この瞬間に居眠りしたトラックドライバーが突っ込んで来るかどうかはわかりません。

しかし、毎年何件の居眠り事故が起きているかというパターンは過去のデータを紐解けばわかります。

 

本書はその思考パターンを授けるとともに、その思考パターンを用いてテクノロジーの歴史を紐解き、テクノロジーの未来を明確に指し示してくれます。

 

本記事では、

  • 未来に先回りする思考法(思考パターン)とは
  • テクノロジーの本質とこれからのテクノロジーの進化
  • スマホの次は何が来るのか?

などを解説することで、是非とも未来を見誤る99・9%から抜け出し「未来に先回りする思考法」を少しでも身につけてもらえればと思います。

 

出典:「未来に先回りする思考法」

著者:佐藤航陽

 

※ちなみに「本書を全ページ”無料(タダ)”で読みたい!」という場合は、オーディオブック(音声版の書籍)で今なら「未来に先回りする思考法」が全編無料で聴けてしまいますので、通勤や通学、家事をしながらなどの”スキマ時間”にサクッと聴いてみてください。

 

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未来に先回りする思考パターンとは?

写真:著者・佐藤航陽氏。株式会社メタップス代表取締役社長。8カ国にオフィスを構え、アプリ収益化サービスや独自の暗号通貨の発行、宇宙事業にまで幅広く手がける。出典:EL BORDEより)

 

点ではなく線で考えろ

本書でお伝えする「未来に先回りする思考法」とは、難しい思考プロセスでは全くなく、むしろものすごくシンプルです。

 

未来に先回りする思考法とは、一言で言ってしまえば

「点」ではなく「線」で考えること。

すなわち、現在の”点”と未来の”点”を一つの”線”としてつなぎ合わせることです。

 

99・9%の人は目の前の「点」だけを見てビジネスをしているのに対し、GoogleやApple、FacebookなどITの巨人たちはテクノロジーの進化と社会の流れを1本の線として捉えていると佐藤氏は言います。

 

テクノロジーの世界には、浮かんでは消えていくいくつもの流行語のような言葉があります。本書管工事の少し前なら「ソーシャルメディア」「クラウドコンピューティング」「クラウドソーシング」「CtoC」「シェアリングエコノミー」「Makers」。

2015年7月現在であれば「IOT(Internet of Things)」「VR(Virtual Reality)」「AI(Artificial Intelligence)」などです。

ほとんどの人にとって、それは突如現れては消えていく流れ星のような存在でした。なぜ、いつそこに現れるのか、まったく予想がつきません。一方、GoogleやFacebookなどシリコンバレーの一部の企業は、創業者自身がコンピュータサイエンスに精通しているため、それぞれのトレンドの関係性を理解し、全体像がつかめていました。

「未来に先回りする思考法」より

 

そして、佐藤氏はこう続けます。

 

人々が流れ星を慌てて指差しているときに、彼らはもう次の流れ星がどこに現れるかを突き止め、悠々と待ち受けていたのです。

他の人にとっては、関連のない「点」でしか見えていないものが、彼らには予測可能な「線」として見えていました。

「未来に先回りする思考法」より

 

スティーブ・ジョブズが大学で受けたカリグラフ(西洋における文字を美しく見せるための手法)の講義が、今のApple製品の洗練されたデザインに繋がっているというのは、有名な話です。

 

Googleが自動運転車を始めたと木、「なぜ、検索エンジンの会社が?」と不思議に思った人は多かったと思います。検索エンジンだけを「点」で捉えていれば、「自動車」という「点」との関係性は見えにくいでしょう。

一方で、インターネットという技術の持つ性質と「世界中の情報を整理して誰にでも利用可能にする」という彼らのミッションを理解していれば、このふたつの「点」は、ひとつの「線」として見えてきます。

「未来に先回りする思考法」より

 

つまり、Googleにとって「自動車を通して情報を取得すること」も「検索エンジンを整理すること」も

「世界中の情報を整理して誰にでも利用可能にする」という視座を一段上げた抽象的な「ミッション」で考えれば同じ直線上にあるのです。

 

 

”「点」と「点」をつなげて一つの「線」として捉える”

 

言い換えれば、

 

  • 抽象的に考える
  • 視座を高める
  • アナロジー思考を持つ
  • 本質を捉える
  • 原理原則を踏まえる

 

様々な言い方ができると思いますが、この思考プロセスこそが、社会を理解し、未来を見通す上で最も重要な要素になります。

 

では、具体的に「点」ではなく「線」で捉えるとはどういうことか?

テクノロジーの本質とは一体、何か?

テクノロジーはこれからどう「進化」していくのか?

 

テクノロジーの歴史を紐解き、そこから得られた「パターン」から、テクノロジーの本質について考えてみましょう。

 

テクノロジーの3つの本質

 

本書では、テクノロジーの本質的な特徴として以下の3つが挙げられています。

(↓個人的に最も衝撃的だったポイントの1つがここです!)

 

  • 人間を拡張する
  • 人間を教育する
  • 掌(てのひら)からはじまり、宇宙へと広がっていく

 

テクノロジーは人間を拡張する

そもそもテクノロジーはなぜ生まれたのか?

歴史を紐解くと、すべてのテクノロジーは「人間の持つ機能を拡張するために生まれた」と言えます。

 

一番わかりやすいのは石器に始まった「道具」などのテクノロジーです。

例えば、斧や弓などは、そのまま人間の「手の機能(能力)」を拡張したといえます。

文字や書籍も人間個体の脳の中を「物体に記録」し、他の個体にも共有するという点で

「人の脳を拡張した」と言えるでしょう。

 

テクノロジーは常に、人間の能力を拡張し、一個体だけではできないことを実現可能にしてきました。

「未来に先回りする思考法」より

 

中でも、1つ大きな分岐点となったのが、産業革命による大幅な人間の物理的な身体能力の拡張です。

 

18世紀後半に産業革命が始まり、蒸気や電力によって

文字通り人間は”何倍もの動力”を得るに至りました。

 

蒸気機関というテクノロジーによって、私たちは物理的な「力」を大幅に進化させたのです。

 

一方で、コンピュータやインターネットは、電力や上記とは根本的にまったく違う方向に人間の機能を拡張するテクノロジーです。

その本質は、「知性の拡張」にあります。

「未来に先回りする思考法」より

 

コンピュータの発明により、人類は人間能力をはるかに超える「計算能力」を手に入れましたし、

インターネットの発達によって人間は「時間」や「場所」を超えてコミュニケーションを取れるようになりました。

 

要するに、産業革命によって物理的な身体能力が大きく拡張されたのち、今度はコンピュータやインターネットによって人の「知的能力」が拡張されたのです。

 

蒸気や電力といったテクノロジーが現実世界における「動力革命」だとすれば、コンピュータは脳内における「知性革命」ということができるでしょう。

本書「未来を先回りする思考法」より

 

そして、今、テクノロジーは”人間の知性”をこれまでにないほど大幅に拡張をさせようとしています。

産業革命によって人間の身体的な機能が大きくグレードアップされ、いよいよAIをはじめとしたテクノロジーにより人間は知性的な機能までも、大きく拡張させようとしているのです。

 

テクノロジーは人間を教育する

続いてのテクノロジーの本質的な特徴は「人間の教育」です。テクノロジーにはいずれ人間を教育し始めるという傾向があると佐藤氏は言います。

 

これは決してAIが人間の知性を超え、文字通りテクノロジーが人間に物を教えるようになるという直接的な話はもちろん

テクノロジーの進化は「人間の価値観をも大きく変える」ということも意味します。

 

新しいテクノロジーが社会に普及してしばらく経つと、今度は人間がそのテクノロジーに合わせて生活スタイルを適応させていくようになります。

この状況はまるでテクノロジーが人間を教育しているかのようです。

「未来に先回りする思考法」より

 

例えば、貨幣というテクノロジーはもともと、物々交換の非効率性を解決するために生み出されました。

しかし、貨幣の誕生からしばらく経つと資本主義が普及し、

人々の価値基準にはまず第一に「お金」がくるようになりました。

 

元々は価値を保存し、交換するために作られた貨幣というテクノロジーが、今では価値観そのものに影響を与えているのです。

(そもそも「資本主義」のような「〜主義」というのは「〜が重要だ」という考え方であり、資本主義とは「資本こそを重要視する考え方」に他なりません)

 

人間は課題を解決するテクノロジーを発明します。そして、時を経るにつれてそのテクノロジーは社会構造に深く組み込まれていき、いつしかそのテクノロジーの存在自体が人間の精神や行動を縛るようになります。まるで人間とテクノロジーの主従関係が逆転したかのように。

「未来に先回りする思考法」より

 

コンピュータも同じです。

最初は人間が入力した命令通りに動いていたコンピュータも膨大なデータを学習し、今や人間に最適なアクションを「教える」ようにまでなりました。

 

例えば、わかりやすいところで言えば

  • 目的地までのルートを教えてくれるカーナビ
  • 我々が求めている情報を適切に表示してくれるGoogleをはじめとした検索エンジン
  • AmazonなどECサイトのリコメンド機能

など、あなたも日常的にテクノロジーに無意識のうちに教わっているはずです。

 

この「テクノロジーによる人間の教育」は今後、人間とコンピュータとの関係を考える上で非常に重要なポイントとなります。

 

掌(てのひら)から宇宙へ

最後の特徴が「テクノロジーとは掌(てのひら)から宇宙へ拡大していく」というもので、

テクノロジーの進化・発達には物理的にもわかりやすい法則が見て取れます。

 

物理的な位置に注目した際にも、テクノロジーの発達していくプロセスには、ある規則性が存在しています。

先ほどテクノロジーは人間の持つ機能の拡張だと述べましたが、その拡張は常に「身体の近く」からはじまりました。

「未来に先回りする思考法」より

 

つまり、まずは人間の身の回りを拡張する形でテクノロジーは生まれ、それが徐々に人の身を離れて、室内、室外、街、国、地球、宇宙へと”より遠く”に拡大していくということです。

 

最初は手足の拡張です。鈍器、斧、弓などの武器は手を拡張し、草履は足を拡張しました。そして、その後身体から離れ、物理的に離れた空間において人間の機能を拡張していきます。

掌の上にあった道具は、身体を離れ器具として室内に配置され、さらに屋外へ飛び出し、汽車や自動車のような移動手段になって距離を克服し、最後は重力すら克服し飛行機として空へ、さらには地球を飛び出し宇宙へと向かっていきました。

「未来に先回りする思考法」より

 

その証拠に例えば、Googleは宇宙ベンチャーを5億ドルで買収し、衛星を通したインターネットを提供する構想を練ったり、Amazon創業者、ジェフ・ベゾスはブルーオリジン社というプライベートカンパニーを作り、宇宙関連の事業を展開しているといいます。

 

宇宙事業で最も有名なのが、「人類を火星に移住させる」と大きな野望を掲げるテスラやペイパルの創業者イーロン・マスで、彼はspaceXという宇宙事業の会社を創設しています。

日本でも堀江貴文さん(ホリエモン)や前澤社長などが宇宙事業を手がけ、世間の注目を集めています。

 

人間は放っておいても道を開拓する性質を持っています。人類の祖先がアフリカから各地に移動したことにはじまり、アメリカはフロンティアを開拓し、物理空間としてのフロンティアは、地球上にはほぼなくなりました。宇宙は、人間にとっての最後のフロンティアです。

「未来に先回りする思考法」より

 

以上、

人間を拡張すること

人間を教育すること

掌(=身の回り)から宇宙へと拡大していくこと

 

この3つのテクノロジーの特徴こそが、物事を点ではなく線で捉え、

これまでのパターンから本質的な原理原則を抽出するという事例であり、

これからのテクノロジーの進化や未来を見通す上で重要になってきます。

 

スマホの次は何がくる?

さて、ではいよいよ「これからのテクノロジーの未来」を考えて参りましょう。

 

現在進行形で社会の隅々に浸透し、最も影響力を与えているテクノロジーといえば情報技術であることは間違いないでしょう。

「未来に先回りする思考法」より

 

佐藤氏もこう言っているように、まずこれからのテクノロジーはコンピュータやインターネットを中心に発展していくことは、疑いの余地がないと思います。

 

コンピュータの歴史(ざっくり)とは、、、

  • 戦争をきっかけに軍事産業でコンピュータが誕生
  • 数学者フォン・ノイマンがハードウェアとソフトウェアという現在のコンピュータの原型となる概念を提唱
  • IBMがその後、世界で初めてコンピュータをビジネスの世界に持ち込む
  • 1980年代にはAppleがPCを販売し、個人がコンピュータを保有する時代が始める(マイクロソフトによって一般家庭まで普及)
  • コンピュータの普及に伴いインターネットも爆発的に普及。GoogleなどのIT企業がその流れで台頭
  • そして、PCからスマホなどのデバイス中心の時代へ(←イマココ)

 

では、スマホの次はコンピュータというテクノロジーは、どのように進化していくのでしょうか?

 

「人間の機能を拡張する」

「人間を教育するようになる」

「掌から宇宙へと拡大していく」

というテクノロジーの本質を考えていくと、スマホの次に時代は一体どのように変化するかが見えてきます。

 

まず第一にスマホを「あらゆる機能がついた携帯電話」だと思っている人もいるかもしれませんが、

コンピュータの歴史から見ると「スマホ=掌にあるコンピュータ(インターネット)」と言うこともできます。

 

であれば、次の進化の方向性は大まかに見通すことができます。

 

テクノロジーが掌から宇宙へと拡大していくという本質にのっとれば、

コンピュータ(インターネット)もやがて人の身体を離れ、屋内、屋外、街全体、地球全体、宇宙へと進化していくことが想像つきます。

 

それこそが今、世間で話題になっている「モノのインターネット化(通称IOT)」です。

 

超小型化したコンピュータにセンサー技術の発達が加わった今、あらゆる物体をネットに接続することが可能になりつつあります。

携帯電話(スマホ)の次は、時計(いわゆるスマートウォッチ)、テレビ(スマートテレビ)、家(スマートハウス)、果ては道路まで。

すべての物質がインターネットにつながり、世界中のモノとモノ同士が通信しはじめています。

「未来に先回りする思考法」より

 

例えば、簡単なモノのインターネット化で言えば、家やオフィスの電気のオンオフや温度調整までがクラウド上のインターネットによるパターン学習によって”自動で調節”されたり、

腕時計が自分の体調をリアルタイムで把握して、異変があれば教えてくれるといったものです。

 

このIOT化の流れは何年も前から発展し、これから本格的に”あらゆるデバイス”がインターネットとつながっていくでしょう。あと数年でインターネットは世界の隅々まで浸透し、全世界70億人がネットに繋がる時代が訪れます。

 

そして、ここが最も重要なことですがあらゆるモノがインターネットつながるということは、今までデータ化できなかった莫大な情報が手に入るということです。

 

インターネットが様々なデバイスとつながっていくこと、それはこれまでデータとして計上できていなかったあらゆるデータの収集が可能になることを意味します。

「未来に先回りする思考法」より

 

その結果、人の意思決定までもがコンピュータによって省略され、

  • 休日のデートプラン
  • より良い転職先
  • 理想的なの結婚相手
  • 最適な経営戦略
  • どこに投資するべきか

など、あらゆる選択において最も良い結果をもたらす確率が高い選択肢をシステムが教えてくれるようになると佐藤氏は言います。

 

これからますます、人間の”知性能力”がテクノロジーによって大幅に拡張されていくのです。

 

これから、人間は持って生まれた脳以外に、外部にあるいくつもの「知性」を使いこなし、それに寄り添って生きていくことになるでしょう。

そもそも「自分以外の知性の活用」自体は、何も目新しい能力ではありません。人間は文明を発展させる中で、祖先の知性を書物という形で子孫に残し、家庭内においても両親の知識を子どもと共有することで生存確率を高めてきました。今では、Googleのような検索エンジンにより、活用できる知性の範囲は一気に広がっています。

しかし、どんな情報が自分にとって大事であり、何を知るべきなのか、という優先順位までは既存の検索エンジンは教えてくれません。

今後は、他人の知性の活用から一歩進んで、人間が検索する前に最適な答えを与えてくれる、能動的な「知性」が誕生するでしょう。

「未来に先回りする思考法」より

 

いよいよ、真の意味で「テクノロジーが人間を教育する」未来が訪れるのです。

 

インターネットが世界中に普及し「世界中の人のインターネット化」が完了すれば、

次は、あらゆる物体(デバイス)がインターネットにつながる未来が間違いなく訪れるでしょう。

(例えば、ウェアラブルデバイスやスマートハウス、自動運転など)

 

スマホの次はIOT、その次は・・・?

IOTによって、あらゆる物体(デバイス)がインターネットにつながると、膨大なログ(情報)が発生します。

 

そこでいよいよ出てくるのがこれからのテクノロジーの主役「人工知能(AI)」です。

 

膨大なデータ、いわゆる「ビッグデータ」と人工知能(AI)は切っても切り離せるものではなく、この2つを組み合わせることで初めて次の時代を作るテクノロジーの進化が起こせます。

そもそも人間の知性を再現しようと思ったら、膨大なデータがまず必要になるからです。

 

あらゆるデバイスがネットにつながれば、そこから発生するログのデータは膨大な量になります。これらのエクセルでは処理しきれないデータは数年前から「ビッグデータ」と呼ばれるようになり、ビジネスの効率化につながるのではと期待されました。

(中略)

しかし、ここに来てビッグデータはある方向に活路を見出しました。それが人工知能(AI)です。

「未来に先回りする思考法」より

 

膨大なデータをコンピュータが学習し、そこから一定のパターンを見出す。

そして、そのパターンに基づいて未来を予測し、行動する。

これができて初めて「人工的な知性=AI」は作られるのです。

 

例として本書では「誰かに話しかける」という際の知性的なプロセスを挙げています。

 

たとえば、誰かに話しかけるには、その対象が人間かどうかを識別できなければいけません。

そのためには人間の特徴を「学習」し、「パターンとして認識」しておく必要があります(目がふたつあり、鼻がひとつで、髪の毛が生えていて、口が動くなど)。

そして、今目の前にあるのはおそらく人間だろう、という「予測」を立てられたうえで話しかけるという動作を無意識のうちに「実行」しています。

「未来に先回りする思考法」より

 

かつてはその膨大なデータを集めるのにも莫大なコストがかかりましたし、その大量のデータを処理して計算するスペックもコンピュータにはありませんでした。

 

しかし、ここ20年ほどのインターネットの普及によってクラウド上には莫大な個人のログが蓄積され、コンピュータの高性能かも進んだことで、ついに人工知能は実現ものもになりつつあるのです。

 

2015年、Googleに買収されたDeepMindというディープラーニング(注:「深層学習」)を専門に扱う企業は、ゲームを自己学習して攻略していく人工知能「DQN」に関する発表を行いました。DeepMind社によると、49種類のゲームのうち半数以上のゲームでは、人間が記録したスコアの75%以上を獲得できたとのことです。

「未来に先回りする思考法」より

 

現段階(2015年当時)でもAIは広告効果の最大化や、個人に最適な情報のレコメンドなどはすでに人間よりも高い水準で行うことができるそうです。

 

人工知能の開発が今後急速に進むことは間違いありません。かつてはSFの夢物語だった「計算だけではなく意思決定までする機械」は、いよいよ現実のものになりつつあります。

「未来に先回りする思考法」より

 

 

「AI×IOT=スマート〇〇」の時代

軍事産業からはじまり商業利用へと進出したインターネットは、その後一般家庭の室内に普及し、急速な発達を遂げました。そして、ネットは今、室内を飛び出て様々な物体につながりはじめています。

 

ここから確実に予想されるのが、あらゆる物体に「知性」が宿る世界です。これは、モノのインターネット化のさらにもう一段階先の話です。

ネットにつながっている端末の数は、2020年までに250億台に増加すると言われていています。これから「スマート〇〇」と呼ばれる端末は加速度的に増えていくでしょう。

それに伴い、クラウド側では蓄積された膨大なデータを学習した人工知能が、ますますその判断の精度を高めていきます。

「未来に先回りする思考法」より

 

最終的には、あらゆるデバイスで蓄積されたデータを能動的に学習した人工知能(AI)がデバイスをコントロールし、まさに「知性を持ったコンピュータ」に進化していくはずです。

 

  • 人間を拡張する
  • 人間を教育する
  • 掌(てのひら)からはじまり、宇宙へと広がっていく

 

テクノロジーの原理原則に立ち返って、コンピュータの歴史を紐解けば、以下のようにまとめることができます。

 

社会がここ数十年で、人工知能を軸に激的に変化することは間違いありません。それらを「点」で捉えるのではなく、

  1. 電気がコンピュータを生み、
  2. コンピュータがインターネットにより接続され、
  3. インターネットが社会の隅々にまで浸透しIOTが進み、
  4. 発生した膨大なデータはAIに集約され、
  5. 自律的に判断するAIがデータを分析し判断を下すようになり、
  6. あらゆる物体が知性を獲得する

というひとつの線で捉えていけば、その本質は、少し理解しやすくなります。

「未来に先回りする思考法」より

 

今は「2」→「3」に転換しようとしている時期でしょうか。

このように今目の前の現状をただの「点」ではなく一つの「線」として考えれば、

世界は驚くほどクリアでシンプルに見えて来ます。

 

「未来はどうなるか?」より重要なこと

最後に「未来に先回り」するために、未来がどうなるのか?より大事なことについてお話しします。

 

タイミングがすべて

佐藤氏は本書で以下のように残しています。

 

「点」で考えるのではなく、「線」でつないで考えれば、何が起こるかを予測すること自体は実はそれほど難しいことではありません。

ただ、それがいつ起こるかを読むのが難しいのです。

「未来に先回りする思考法」より

 

これまでのパターンから本質的な原理原則を抜き出し、一つの線として未来を考えれば、おおよその未来像は容易に見えて来ます。

 

だから、世間でしばしば話題になるような

  • 完全自動運転は実現するのか?
  • AIは本当にイノベーションを起こすのか?
  • ウェアラブルデバイスは世界に普及するのか?

などの議論はあまり意味がありません。

 

重要なのは、そんなことではなく

それがいつ実現されるか?一体いつ流行るのか?

というタイミングだからです。

 

長期的に見れば、人間が想像できるようなアイデアは、そのほとんどが実現されます。

結局、アイデア自体は、将来における「点」なのです。そのときは突拍子も無いものに思えても、時間の経過とともに、技術面や価格面でのブレイクスルーによってピースが埋まっていき、いつかどこかで進化の「線」に取り込まれます。

問題はそのタイミングがいつかということです。

「未来に先回りする思考法」より

 

例えば、GoogleがAndroidに乗り出し、本格的にスマホ産業に参入したのは2005年ですが、

スティーブ・ジョブズも2004年の段階ではすでに「iPodの携帯電話版を考案中だ」を話しており、2007年にiPhoneを発売しています。

 

世間がスマホの価値を見出し、爆発的に普及していったのは2012年頃なので、ジョブズやGoogleはその7〜8年以上も前にはすでにスマホの可能性に気づいており、

いつとりかかるのがベストか?というタイミングの読み合いをしていたに過ぎません。

 

実は、テクノロジーを「点」ではなく「線」で捉えている人たちにとっては、どの事業を足がかりにするかという「道」はそれぞれ違えど、その「目的地」はほぼ同じです。

Google、Amazon、Facebookなどの巨大IT企業の創業者たちが考える未来像は、驚くほど酷似しています。AppleとGoogleが揃って自動運転車やスマートカーに参入し、GoogleとAmazonが宇宙産業においてしのぎを削っていることは、ある意味では偶然ではありません。

「未来に先回りする思考法」より

 

テクノロジーが今後、どう進化していくのか?

社会はこれからどう変わっていくのか?

すでにある程度の”答え”は出ており、

あとは”そのタイミングはいつなのか”だけなのです。

 

逆に言えば、どんなに画期的なアイデアや世界を変えうるテクノロジーも、そのタイミングを間違えてしまうと、絶対に受け入れられることはありません。

 

このことをひどく実感できる実例として、時代を”先読みしすぎてしまった”故に社会に受け入れられなかったある天才発明家の名前が挙げられています。

 

 

ニコラ・テスラの悲劇

あなたはニコラ・テスラという科学者をご存知でしょうか?

私も本書「未来に先回りする思考法」で初めて知ったのですが、

なんと彼は現在主流になっている交流電流を発明した天才発明家です。

(一般的に電気を発明したのはエジソンと言われていますが、エジソンが発明したのは直流電流です)

 

しかし、ニコラ・テスラは時代を先回りしすぎてしまいました。

天才だったが故に、未来を見通しすぎてしまったのです。

 

テスラは無線でワイヤレスに送電する技術を普及させようと、なんと100年以上前に研究を進めていました。

現在でも、送電は有線ケーブルを通じて行うのが普通ですが、テスラは、空気中を伝わり、離れた場所に電力を送るという、いわばWi-Fiの電力版にあたるアイデアを実現させようと考えていました。

「未来に先回りする思考法」より

 

結局この研究は頓挫し、打ち切られてしまうのですが、実はこの実験、100年の時を経て、2015年に三菱重工が成功させています。

この技術によってゆくゆくは宇宙で太陽光から発電し、遠隔から地球に送電することが可能になると言われています。(実用化は2040年ごろだとか)

 

テスラは天才だったが故に、人類の100年先を行ってしまい、誰からも理解されることなくベッドの上でひっそりと寂しい最後を迎えたそうです。

(経済的な成功と名声を得たエジソンとは対照的な人生です)

 

本書にあるように、彼がが世の中の先を行き過ぎていたことは1904年の雑誌へのインタビューでも見て取れます。

 

「ポケットに入れて持ち運べる安価で操作の簡単な装置によって、会場でも陸上でも受信でき、世界のニュースや、ある目的に合った特別なメッセージが伝えられるようになるだろう。

こうして地球全体が、互いに反応し合う巨大な頭脳になるのである。」

ニコラ・テスラ(「未来に先回りする思考法」より)

 

どんなに素晴らしいテクノロジーも、あらゆる要素がカチッと噛み合わさる適切なタイミングでなければ、普及されることも、歓迎されることもないのです。

 

タイミングが早すぎれば、コスト、技術、品質、倫理などの面で社会に受け入れられることはなく、逆に遅すぎれば成果はすべて他人に持っていかれてしまいます。

「未来に先回りする思考法」より

 

本質的な思考パターンにのっとって未来を見通し、適切なタイミングを見計らって行動を起こすことこそが、

これからの時代で成功を収める企業やビジネスマンの必須条件となるでしょう。

 

最後に

本書「未来に先回りする思考法」の一説にはこう綴られています。

ダーウィンの言葉を借りるならば、まさに、現代は「変化に『先回り』した者のみが生き残ることができる」時代だといえるでしょう。

「未来に先回りする思考法」より

 

ビジネスで成功したい人、テクノロジーに興味のある人には、

まさに目からウロコの内容が盛りだくさんだったのではないでしょうか。

 

ただ、本記事で紹介した思考法やテクノロジーの未来は、

本書の前書きと第1章の”ほんの一部”であり、

あなたは本書のほんの入り口を知ったにすぎません。

 

「一体、本書を全編読み込み佐藤氏の思考法を自分のものにできれば、どのような未来が見えるのだろうか・・・?」

 

私も約1年ほど前に、本屋で本書をなんとなく手に取り、佐藤氏の視座の高さに衝撃を受け、同じような感想を抱いたものです。

その後私は、すぐさまスマホで電子書籍をポチッと購入し、いつでも本書を読めるようにしました。

(グーテンベルグが15世紀に発明した「活版印刷(書籍)」というテクノロジーが、まさに電子化され、コンピュータに取って代わられようとしているのを実感しました)

 

電子書籍はスマホさえ開けば、いつでも本書を読めるので非常に便利で、私も重宝していますが

それでも、文字を読むのは時間もかかるし、何よりやる気や集中力に左右されるといった悩みは避けられません。

 

そこで、最近見つけたのがオーディオブック(音声版の書籍)という新たなテクノロジー!

オーディオブックなら耳さえ空いていれば、通勤などの隙間時間にサクッと本書を聴くことができてしまいます。

 

2倍速で速聴すると、往復1時間半の通勤時間でたった1日で聞き終えることができた上に、

早口で”情報のシャワー”を浴びることで、文字で読むよりはるかに集中できました。

 

「音声で聞き流すだけで頭に入るのか?」という若干の不安もありましたが、むしろオーディオブックの方が記憶に定着するばかりか、

オーディオブックは毎日の会社の行き帰りで本当の手軽にササッと聴くことができるので、何度も繰り返し聴いて頭にインプットすることができます。

 

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それでは、最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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